「売上」について経営者ではなく
投資家としての視線から解説していきます。
売上はその該当会社がお客様から
「どれくらい支持されているか?」の
指標と自分は考えます。
「前年比+20%」の売上でしたら、お客様の支持が
「前年より20%アップした」と考えても良いですね。
数年にわたる長期投資を目指す場合は、
「売上」(お客さんの支持)の中身によって
投資スタンスがかなり変わります。
結論から言うと「売上が数年にわたり継続的に伸び続けて
かつ、その売上が減りにくい仕組みを作った銘柄」に
投資します。(仕込みタイミングは追ってブログにアップします)
負けない投資家として「売上」をどう投資に活かしているか
解説していきますね。
①売上が伸びているかを見る
<A社の売上の推移>
【3年前】200億
【2年前】240億
【1年前】288億
【今年】345.6億
さてA社の来年と2年後の売上は
どれくらいの金額が見込まれるでしょうか?
このまま順調にいけば
来年は414.7億、2年後は497.6億が
目安となるのではないでしょうか??
このように順調に売上が伸びている場合、
PBR(株価純資産比率)、ROE(自己資本利益率)を見て
現在の株価が割安水準であればウォッチ銘柄となります。
ただし株価というのは未来の水準を「期待」した数字となるのが
常ですので順調に売上が伸びている事に加え、
現在の株価が「割安水準」であれば、その銘柄は
選定対象となります。
②売上(お客さまの支持)はなぜ伸びた?
ただしお客様の支持が増えたといっても様々な増え方があります。
画期的な商品を売り出して、売上が伸びた!というのが
一番良いパターンですが
他にも様々な要因があります。
・価格を安くして売上を伸ばした。
・増税前の駆け込み需要が伸びた。
・季節要因(猛暑、酷寒など)
・天災や疫病自粛における復興需要
・国内外におけるサプライチェーンなどの寸断と代替需要の増加
・SNSやCMなど広報活動で一気に認知が広がった。
一口に売上(お客様の支持)が伸びたといっても
様々な要因があり、また複数項目にまたがって
いるのも、よくある話です。短期トレードならともかく
長期投資において注視すべきはやはり
特殊要因での売上アップではなく
通常営業活動において売上を伸ばし続けるというのが
狙い目です(地味ですがそれが仕込みには逆にメリットです)
ではさらに踏み込んで通常営業の上での
売上(お客様の支持)アップが
どの状態だと将来に渡り株価上昇を狙える
銘柄でしょうか??
③長期投資において最も狙うべき売上増の要因例
【1.国内学習塾メインの銘柄】
・教える手順の改善
・スタッフの育成のレベル(競合他社との優越)
・オンラインの活用の進み具合
・地方顧客の開拓に成否
【2.主に国内自動車関連メイン銘柄の例】
・国内販売の軸足から他国への販売促進が成功した
・環境性能がより高い製品の開発に成功した
・円安効果により円建てベースでの売上金額が増えた
【3.デジタル情報コンテンツサービスメインの銘柄】
サブスク案件の契約者が増えている
リピート回転率が増えたなど
【4.不動産メインの銘柄】
塩漬け案件の物件を取得価格より毀損した価格で販売したなど
挙げていくとキリがないのですが
同じ20%の売上増であっても
来年以降、将来に渡って売上を上げ続けることが
出来る銘柄は1〜4のうちどれでしょうか?
もしくは暴落相場〇〇ショックが起こった場合、
経済規模の大きい主要国に経済政策に大きな変更が起こった場合、
国内に大規模な地震が起きた場合、
世界的に影響を与える紛争が起こった場合どれが
一番売上形成に影響を受けにくいのはどれでしょうか?
投資家として自分の考えでは
ズバリ「3番」のサブスク案件となります。
理由としては売上減少の「可能性」が低いからです。
継続することを前提にしたサービス販売ということで
使用者に低価格でのサービスメリットがあると同時に
経営者にとっても安定した売上が期待出来る
ビジネスモデルとなっています。
ですので「同じ割安水準」であれば先に買い増し銘柄となります。
決算において同じ売上、昨対比20%増であっても
その中身によって喜べる決算、失望する決算として反応が分かれる、
というのはなんとなくでも良いので理解できたでしょうか?
投資する場合の「売上」に対する自分なりの考察でした。
ちなみに日経平均暴落時には
直接銘柄に影響のない銘柄も「連れ安」になる場合が多いです。
従ってその際に上記の銘柄を仕込む
タイミングの時期になりますね。
短期トレードになればなるほど
一つ一つの情報を精査して、判断し続けなければなりません。
短期的に利益を出すことも可能な一方、
情報取得の速さや、精緻な判断が必要です。
地味ながら安定して売上を伸ばし続ける
銘柄を長期投資するのは、極めて楽な投資活動かつ
心穏やかにリターンを狙える一つの方法だと
思うのですがどうでしょうか??
①売上の伸び=買い銘柄ではない
②売上の伸びの理由を探る
③継続的に売上が伸びる
仕組み、流れを作った銘柄をチェック!!
『売上だけでは「買い」の判断はしないこと』
これだけでも含み損の原因が一つ減りますよ。
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